葉巻と噛みたばことIQOS(アイコス)

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普通の紙巻きたばこは煙を吸うことにより肺からニコチンを摂取するのにたいして、葉巻や噛みたばこは口腔内から直接ニコチン摂取できるため効率は良いのですが、紙巻きたばこより肺癌のリスクは減りますが、口腔・咽頭・舌癌のリスクが高くなります。

さて、IQOS(アイコス)はどうでしょうか?フィリップモリス社は「たばこ葉を600℃で燃やす通常の紙巻きたばこは有害物質を含んだ煙を発生させるが、350℃で加熱するIQOSではニコチンが含まれた蒸気は生じるが煙はでないため、従来の紙巻きたばこよりも安全」と宣伝しています。ただし、喫煙は発癌だけが問題ではなく、血管内皮機能の低下により動脈硬化をもたらし、心筋梗塞・狭心症や脳卒中などのリスクを上昇させます。*米カルフォルニア大学サンフランシスコ校のグループは、IQOSの蒸気に暴露したラットの血管内皮機能は、一般的な紙巻きたばこの煙に暴露したラットと同程度に低下したと発表しています。疫学的な調査はまだありませんが、IQOSを含め喫煙は避けるべきと言わざるを得ません。

*引用元:Heat-not-burn tobacco products may be ‘not so hot’ at protecting blood vessel function