寝ている人を観察するときょろきょろ眼球が動いている時間があります。Rapid Eye Movementの頭文字を取ってレム睡眠と呼んでいます。体は眠っているのに脳波は、まるで起きている時のような4-7HzのΘ波が現れます。これは浅い眠りで夢を見ています。怖い夢、特に追いかけられる夢を見て、逃げようとして大声をあげたり、手足を激しく動かしてしまうことがあります。これがレム睡眠行動障害です。レム睡眠行動障害(RBD)と神経疾患、特にパーキンソン病に関連していることが知られていましたが、最近ではレビー小体型認知症との関連が話題になっています。レム睡眠行動障害(RBD)は、クロナゼパム(リボトリール、ランドセン)という抗てんかん薬、イミプラミン(トフラニール)という三環系抗うつ薬が有効ですが、パーキンソン病やレビー小体型認知症にはまた違う薬が必要になってきます。